7.2024 Exhibition "A Lake is a Place Where Swimming Electrons Leave Traces" with Zon Ito | MtK Contemporary Art (Kyoto)
会期 | 2024/07/15-2024/08/10
時間 | 月曜日~土曜日 10時~18時
オープニングレセプション | 7月15日(月·祝)16:00-18:30
会場 | MtK Contemporary Art (京都府京都市左京区岡崎南御所町20-1)
詳細 | MtK Contemporary Art
MtK Contemporary Artでは、7月15日(月·祝)より8月10日(土)にかけて、伊藤存、エレナ·トゥタッチコワによる展覧会「湖といえば、泳ぐ電子の軌跡」を開催いたします。
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見たことのない見てみたい魚を探索している
後ろに気配を感じ振り返ると
エレナさんがいるようだ
陸を歩く格好のまま水の中を歩いている
何かを探索している
電子のような魚が泳いでいる
もう一度振り返ると
エレナさんはいないようだ
探索を何度もしていると探索の蓄積でできた湖がでてきた
この湖のようなものをつくるようなもの
そこでは小魚が増えて泳ぎだす
湖は見たことのない魚とおなじようなもの
伊藤存
存さんと会うたびに、どこかの水に入っているみたいだ。
同じ水の中を歩いているのに、それぞれ違うものがきらめいてくる。
湖畔の砂に線を描いていくと、その線がどこかで繋がって、離れていったり、波に流され、水の中で消えて、やがて紙の上に表れる。
線はどこまでも続く。
自分の奥にある湖のような場所へと潜っていく。
そこには小さな島もあったり、山もある。
今、何かがきらめいたみたい。
筆の先にある意識が、大きな深い湖と繋がって、やまびこのように行き来して、話し合っている。
エレナ·トゥタッチコワ
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両作家の交流は、去年秋に伊藤存がエレナ·トゥタッチコワの主催するワークショップ「秋の高瀬川を歩く」に招待され参加した事から始まりました。鴨川から分流し、再び鴨川へと合流する、かつて運河として利用された高瀬川沿いを歩きながら、会話し、時に川の中に入り川底を探り、発見を共有し、歩いた後にドローイングなど共同制作もしました。
新しい遊びを発明するようなやりとりは、その後も続けられました。本展覧会もまた、2人の交流点の一つであり、共同で制作された映像やドローイングは、水辺や山の中での冒険、そしてスタジオでの対話のカケラとしてあります。
メイン会場に展示される多様な手法で制作された作品は、両作家が持ち帰った体験が深層へ沈み、それぞれの内なる湖との対話を通して再び掬い上げられ、形を持ったものです。
伊藤存は「砂の上のドローイング」と名付けられた刺繍作品のシリーズと「ある探索のトーン」と名付けられた習作のドローイングを展示します。
エレナ·トゥタッチコワによる新作の絵画やセラミック、ドローイングの作品は、実際に歩いた場所の記憶や、遠く離れた場所と人へ巡らせた思考の軌跡をなぞるように作られたものです。そこで水は、想像の島々を隔てたり、繋げたりして様々な形として表れてきます。
こうして作られた作品は、それぞれの波長と環世界を持ち展示室に一つの生態系を築いていきます。
会期初日である7月15日(月·祝)には、16時よりオープニングレセプションを開催いたします。この機会にぜひお立ち寄りください。
3.2024 Solo exhibition "I Hear, Says the Wind" | ON READING (Nagoya)
会期 | 2024年月30日(土)-4月14(日) (定休日 | 火曜日)
時間 | 12:00-20:00
会場 | ON READING 〒464-0807 名古屋市千種区東山通 5-19 カメダビル 2A & 2B
詳細 | https://onreading.jp/gallery/elenatutatchikova/
《在廊·オープンスタジオ》 3月30日(土)~31日(日)
※開催中に不在の場合がありますので、ご了承ください。
《映像作品上映》 3月30日(土)~31日(日) 18:00~20:00
この度ON READINGでは、作品集『聴こえる、と風はいう』(ecrit、東京、2022年12月)の刊行記念展として、エレナ·トゥタッチコワによる個展を開催します。
『聴こえる、と風はいう』は、作家自身が置かれた環境、そして世界が大きく変化する転換の時期となった2019年からの3年間に制作されたドローイング、セラミック、詩やエッセイ、インスタントフィルム写真などを収録した作品集です。
本展では、『聴こえる、と風はいう』に掲載された作品の他、新作のドローイングやセラミック作品を展示します。
また、3月30日と31日の二日間は、展示空間がオープンスタジオとなり、トゥタッチコワが在廊しながら制作をします。この二日間のみ、18時から20時までの間、書籍と同じタイトルの映像作品『I Hear, Says the Wind』を上映します。
在廊中に制作された作品は、会期中に展示します。ぜひこの機会にご来場ください。
3.2024 Solo exhibition "On a Windy Path | 風の音が道になって" POST (Tokyo)
会期 | 2024年3月9日(土)~2043年3月31日(日) (定休日 | 毎週月曜日)
時間 | 11:00-19:00
会場 | POST 〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
詳細 | http://post-books.info/news/2024/3/9/exhibition-onawindypath
在廊&サイン会 | 2024年3月9日(土) 16:00-18:00
エレナ・トゥタッチコワが在廊し、作品集『聴こえる、と風はいう』と、冊子『Echoes: O』のサイン会をします。参加費無料、事前予約不要ですので、どなたでもお気軽にお越しください。
この度POSTでは、エレナ·トゥタッチコワの展覧会「On a Windy Path | 風の音が道になって」を開催いたします。
今回の展覧会は、トゥタッチコワの作品集『聴こえる、と風はいう』(ecrit、東京、2022年12月)の刊行を記念して開催されます。
『聴こえる、と風はいう』は、作家自身が置かれた環境、そして世界が大きく変化する転換的な時期となった2019年からの3年間に制作されたドローイング、セラミック、詩やエッセイ、インスタントフィルム写真などを収録した作品集です。
人間としていかに世界を想像し経験し、表現できるかを問い続け、眼だけでなく、歩き、手で触れ、多種の感覚器官を通じて世界と接し実践するトゥタッチコワの制作。彼女の作品は音と言葉、視覚と触覚、全てが同じ世界にあり、繋がっています。
本展では、『聴こえる、と風はいう』に収録された作品の他、新作のセラミックやドローイング、そしてトゥタッチコワが2023年9月に自身で発行した、手描きの線が一枚一枚に描かれた冊子『Echoes: O』を展示します。
『聴こえる、と風はいう』に収めた、トゥタッチコワが歩き、観て、聴いて、触れた世界を、展示と書籍を通じて感じていただければ幸いです。 この機会にぜひご来場くださいませ。
3.2024 Group exhibition "Does the Future Sleep Here?" The National Museum of Western Art (Tokyo)
ここは未来のアーティストたちが眠る部屋となりえてきたか?——国立西洋美術館65年目の自問|現代美術家たちへの問いかけ
Does the Future Sleep Here? ––Revisiting the museum’s response to contemporary art after 65 years
会期 | 2024.3.12-5.12 (金・土曜日、4月28日(日)、4月29日(月・祝)、5月5日(日・祝)、5月6日(月・休)は9:30~20:00)
休館日 | 月曜日、5月7日(火)(ただし、3月25日(月)、4月29日(月・祝) 、4月30日(火)、5月6日(月・休)は開館)
時間 | 9:30-17:30
会場 | 国立西洋美術館 企画展示室 (〒110-0007 東京都台東区上野公園7番7号)
詳細 | https://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2023revisiting.html (JP)
https://www.nmwa.go.jp/en/exhibitions/2023revisiting.html (ENG)
1.2024 Exhibition and events "Playground: An Island" Takamatsu Artist In Residence (Ogijima island, Takamatsu)
エレナ・トゥタッチコワ+安部良アトリエ
Elena Tutatchikova + Architects Atelier Ryo Abe
Playground: An Island | プレイグラウンド — 島の遊び
会期|2024年1月27日(土)〜2月4日(日)(木金土日開催、月火水休み)
時間|13:00〜16:30
会場|男木島図書館(〒760-0091 香川県高松市男木町148-1)
(上記の時間外、または休みの日に鑑賞を希望される方は、事前にご連絡いただければ、対応可能です。)
関連イベント
1【男木島の“家”と“ひと”を巡る会】2024年1月28日(日) 9:30〜
2【トークセッション】2024年1月28日(日)15:00〜16:00
3【島を一周して歩く会】2024年2月4日(日)11時〜14時
人間としていかに世界を知覚し、想像し表現できるかを問い、様々なメディアの作品をつくるエレナ・トゥタッチコワと 、建築という概念を拡張しながら様々な地域でのフィールドワーク・制作を行ってきたARCHITECTS ATELIER RYO ABE(安部良アトリエ=安部良・安部とも)は、高松アーティスト・イン・レジデンス2023に参加し、10月から12月にかけて男木島へ通い、コラボレーションプロジェクトとして島に住む大人や子どもとともに制作を続けてきました。
本展覧会では、その成果物のひとつ、島の人々と一緒に作った「男木島図鑑」や、エレナ・トゥタッチコワによる絵やセラミックの作品を展示し、島とは何かについて考え、島全体をプレイグラウンド(遊び場)にして、島の大人と子どもとともに探検しながら創るプロセスを共有します。
会期中は「男木島の“家”と“ひと”を巡る会」やトークセッション、島を一周して歩く会などのイベントを開催します。お話をしながら島の道を辿り、島内外の方々と一緒に、島での時間を過ごします。
島は、限られた土地だからこそ、すぐ隣の島とも異なる独自のアイデンティティを持つ場所です。地域の文化を凝縮した形で存在しながら、人間として生きる意味について、何か普遍的なことを教えてくれる場所でもあります。男木島は小さい島ながらも、瀬戸内海の島々の中で興味深い集落構造や生活様式を持ち、「島」とは何かを考えるための多くの物語を有しています。高齢化が進み、人口も減りつつあるいま、いかにしてこれらの物語を発掘し未来へ残し、島のコミュニティの維持に貢献することができるのか。島の道をみんなで歩きながら、答えを探っていきたいと思います。
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島での滞在はどんなものだったでしょう。アトリエとして使用していた家屋に、学校が終われば子どもたちが寄って一緒に絵を描いたり、気がつくとみんなで踊り始めたりして、毎晩のように賑やかで楽しい時間でした。島を一周して森の中でイノシシの罠や、昔の畑の跡地を示す石垣に出会ったりしました。島のおばあちゃんの話を頼りに、かつて牛を飼っていたという場所を探しに行くと、藪の中でスズメバチに遭遇し、通れなさそうなので引き返したりして、まだその場所を探しているところです。風の日は、島を一周して歩いたあと、滞在中に知り合った方のお家に寄って、土間で焚き火をしながらみんなでご飯をいただきました。最後のフェリーが戻ってきて、島に暗闇が降りて、あたりが静まり返ると、港へ行き、釣り人に釣った魚を見せてもらいながらお話を伺いました。何気無いできごとから、島の人々の生きる時間の楽しさや大変さ、喜びと悲しみを垣間見て、島の過去と現在を考えて、未来を想像しています。
エレナ・トゥタッチコワ
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謝辞(五十音順)
碓井作矩、碓井俊丞、ダモンテ海笑、なかがわまりめ、西川優花、額賀順子、福井大和、山口久実、山口憲太郎、山口月果、山口陽太郎
高松アーティスト・イン・レジデンス2023[主催:高松市(文化芸術振興課)]
©︎ Elena Tutatchikova 2024